皆さん、こんにちは。
トレインキッズの小原です。
今回は「知的障がい・発達障がいを理解する」というテーマでお話します。
知的障がいや発達障がいのある子供と向き合うためには
子供の障がいや特性を理解して、何に気を付けないといけないかを知る事が大切です。
実は僕にも子供が二人いるのですが
どちらも知的障がいを伴う発達障がい・自閉症児です。
僕なりに二人の障がいのある子供を育てながら勉強した事をお伝えしていきます。
まず知能の発達についてです。
人が物事を理解したり判断したりする力を知能と言いますが、
知能の発達は、個人差はありますが、環境の影響を受けて、
言語や運動能力と関連しながら進んでいきます。
赤ちゃんから、幼児になり、成長していくにつれて知能が発達していき
社会生活に適応できるようになります。
この知能には二つの側面がありまして
一つは知的能力です。
これは読み書きや計算をする力、予測や考える力であり、IQで数値化する事ができます。
そしてもう一つは適応能力で、
ルールを守るだとか、人間関係を円滑にする等集団生活や社会生活に不可欠な能力です。
では知的障がいとはどのような状態かと言いますと、
脳機能に何らかの障害があり、
知的能力、IQの値が検査によって70以下である事。
IQによって軽度、中等度、重度、最重度に分けられるのですが
IQ70以下で尚且つ
適応能力が同年代と比較して明らかに低い事
そしてこれらが18歳までに発症している事
このすべての条件に当てはまっている状態を知的障がいと定義されます。
次に発達障がいという障がいがあります。
これは、脳機能に何らかの障がいがあり、社会生活に適応するのが困難な状態をいいます。
症状によって特性は異なるのですが主なところで言いますと
自閉スペクトラム症があります。
こちらは「自閉症」「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」を総称して自閉スペクトラム症と呼ぶのですが
特性としては、
・コミュニケーションが苦手
・気持ちの共有が苦手
・ 1つの興味に関心が限定され、強い
こだわりがある
・感覚が敏感もしくは鈍感すぎる
の症状があるといわれています。
次に、注意欠陥多動性障がいというのがあります。
こちらは「不注意」と「多動性・衝動性」が主な特徴でして
・集中力がない
・気が散りやすい
・物を失くしやすい
・じっとできない。
・順番を待つことができない
・順序だてて物事を考えられない
等がみられます。
他に、学習障がいというのもありまして、
こちらは知的障がいのような全般的な知的の遅れはないが、
特定の能力の習得が困難な状態をいいます
例えば
・文字を正確に読めない
・耳で聞くと理解できるが読解力がない
・計算が極端に苦手
・時計が読めない
・作文が書けない
等、他の事ができるのに特定の事ができないという症状がみられるそうです。
知的障がいと発達障がいの違いや関係が良く分からないという声も聴きますが、
図で見るとわかりやすいと思います。
オレンジのグループが知的障がいですが、
黄色の自閉症スペクトラム症と水色の注意欠陥多動性障がいとグループに分類されています。
これらはあくまで分類しているだけで、実際にはいくつかの症状が同時には発症してるケースが多いです。
図で見るとオレンジと黄色と水色のグループが重なっている場所がありますよね。
僕の子供もそうなんですがこのような状態を知的障がいを伴う発達障がいといいます。
例えば自閉症スペクトラム症だけれどもIQが70以上あるだとか、
多動性だが適応能力がそれなりにあるのであれば発達障がいと呼ばれたりします。
このようにグループで分類はされていますが、一人ひとり個性とか特性が違いますし、
いくつかの症状が同時に発症しますので、個人個人の特性に応じた支援が必要になってくると思います。
次に知的障がい・発達障がいの子供の特性としてよく言われていることが、
・言葉の発達が遅れている
・会話のキャッチボールが苦手
・話をしても相手の方を見ない
・友達とうまく遊べない
・ルールを覚えられない
・ずっと同じ行動をとる
・こだわりが強く思い通りにならないとパニックになる等です。
重要な事としては、これらは脳の機能障がいです。
本人の努力で解決できる問題ではないので、生活していく為にはまわりの理解が必要です!
そして何よりも気を付けないといけないことは二次障がいです
これは何かと言いますと、
元々何らかの障がいがある為に、
他の友達ができる事が自分はできなかったり、
親や先生にも褒められずに叱られてばかりいると
自分に自信が持てなくなり自尊心が保てない状態になってしまいます。
この状態が続いていくと、
社会不安障害、分離不安障害、パニック障害、強迫性障害、統合失調症、
反抗挑戦性障害、行為障害が発症して、ひきこもりになったり犯罪行為に走ってしまうケースもあります。
大切な子供がこのような状態にならないようにしていく為の3つのポイントとしては、
1つは、元々の障がいの早期発見です。
障がいを早期に発見する事で、本人が自信を無くす前に適切な対応ができますし、
僕もそうですが子供の障がいが分かった時って、
親も障がいを受容したり、理解するのに時間がかかってしまう事もあります。
子供は障がいではなくたまたま発達が遅れてるだけではないか?
とか、他の原因があるのではないか?と思って様子をみたり、
間違った場所に相談にいく人もいると聞きます。
そういう事で適切な対応に辿り着くまでに時間がかかる場合もありますので、
なるべく早期発見をしていく方が良いと思います。
2つ目は家族や周りの理解と支援が必要です。
子供がなかなか物事を理解してくれなくて、親としては焦ってしまう時もあるのですが、
子供の特性に合わせて根気よく教えていく事が大切です。
他、小さな事でも出来た事をしっかりと褒めていく、子供が疲れてる時は無理せず休憩させる。
あとはお母さんばかり負担がいってしまうとお母さんのメンタルがやられてしまいますし、
子供にも悪影響になりますので、きちんと夫婦で協力して子育てしていく事や、
おじいちゃんやお祖母ちゃんの理解や支援が大切だと思います。
3つ目、トレインキッズでは特に重要だと考えている事ですが、
社会との繋がりを大切にしていく事です。
どういうことかと言いますと、
保育園や幼稚園、学校、放課後デイサービス等の福祉施設にも子供の特性を理解してもらい良好な関係をつくる。
近隣の方や保護者同士でも積極的にコミュニケーションをとっていくという事です。
障がいを持つ子供がいる家庭の中には、子供に障がいがある事を隠す人とか、
特定の人にしか相談しない人、反対に子供を守る気持ちが強すぎて、
幼稚園とか学校の先生に高圧的な態度で接する人とかもいますが、
障がいのある子供が、二次障がいにならずに生活していく為には
まわりの理解とか支援が必要だという話を先ほどしましたが、
それは家族の話だけでなくて、地域だとか幼稚園とか小学校だとか、
放課後デイだとか子供が関わっていく社会全体での理解と支援が必要だと思うんですね。
でも、それを隠したりだとか特定の人の話しか受け入れない、ましてや親が高圧的な態度で出るとなれな、
相手も皆感情がありますので、障がいのある子供の事を支援しようとか頭では思っていても、
心から本当に理解しようとか支援していこうとか思えなくなってくると思うんですね。
やっぱり地域でも助けてもらわないと駄目な事ってたくさんありますので、
親が意味のないプライドとか固まった考えで周りを遠ざけるのではなく、
多くの人たちと良好な関係を築いていくという姿勢が大事なんじゃないかとは考えています。
最後になりますが、トレインキッズの活動についても触れていきたいと思います。
トレインキッズは知的障がい・発達障がいのある子供達の支援をしていく為の会社です。
令和3年6月に大阪市都島区で放課後デイサービストレインキッズをオープンします。
そこでトレインキッズを利用していただける子供達を募集します。
他にはないようなお洒落なカフェのような放課後デイサービスになっていて、
子供たちの大好きな電車をモチーフにしたパソコン室もあり、ここで自由にパソコンを触る事ができます。
将来仕事をしていくのにパソコンは不可欠になってますので子供のうちからパソコンに触れていってもらえればと思っています。
又勉強やパソコンだけでなく、運転シミュレーターや、皆でワイワイ楽しめるゲームなんかも用意していますので、
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせいただければと思います。
宜しくお願い致します。
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